あきらのあきらめないブログ

普段は歴史ブログを書いていますが、それ以外の思いを綴ります

理不尽な上司、理不尽な会社

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「理不尽」という言葉がある。
 
物事の筋道が通らないという意味で、
英語ではunreasonable、unfairと訳される。
 
使い方としては、理不尽な要求、理不尽な仕打ちといった、決してしてもらいたくない内容である。
 
 
僕は、会社に入社してすぐ「理不尽さ」「理不尽な上司」に出会ってしまった。
 
これが会社で働くということなのか?
これが社会の厳しさなのか?
ということを実体験した。
 
会社で働いていく自身を早くも失った瞬間でもあった。
その体験とは・・・・
 
 
「きみ、きみ、ちょっといいかい」
「はい」
 
僕は上司に呼び出された。
 
「きみの仕事の計画を作ってくれないか」
「十分わからないだろうから、これらの資料やデータを参考に作ってくれ」
 
それは、ある素材の特性向上を図った開発の、実験計画であった。
それに必要と思われる、データ資料を渡されたのである。
 
入社したばかりで知識もなく不慣れではあるが、与えられたデータをつかって何とか実験計画を作った。
 
「データを分析すると、恐らくこのアイディアで特性向上が見込めると思います。そして、この部分のデータが無いので追加もしたいと思います」
 
「きみねえ」
 
上司は難しそうな表情をして語り始めた。
 
「きみが言ったことは、とっくの昔に他の人がやってるんだよ、ほらこれ」
「えっ」
「この社内資料を調べたか?」
「いえ」
「調べてないなら、なぜ聞いて調べない?」
 
だって、そりゃ、そうでしょ。
上司は僕にその資料の存在を教えてくれなかったでしょ。
 
「やりなおし!」
 
ああ言えば、こっちの知らない資料が出て、こう言えば、あっちの新たなデータが出てきて、考えが浅はかだ、もっとしかっり考えろ! と言われる。
なかなか仕事をさせて貰えなかった。
 
会社とはこんな理不尽なところなのか! 僕は仕事をする自信を持つことができなかった。
 
 
しかし、1年くらいたつと、上司の理不尽にも慣れてきて、ちょっとは仕事をさせてもらえるようになった。
 
その頃に与えられた仕事は、自動車に使われるような新規の素材開発で、僕はとてもやる気をもって取り組むことができた。
 
ようやく僕もちょっとは期待されるようになったか!
 
僕が務める会社では、開発内容を考える開発者と、その内容に従って実際に実験や作業を行う作業者に分かれていた。
 
通常、開発者と作業者はペアになって仕事をしていた。
 
「すみません、僕には実験をしてくれる作業者がいないのですが・・・」
「甘いな君。若いうちから、人に作業を頼むのは勉強にならない」
「君は、全部自分で仕事をやりなさい」
 
そう言われてみるとそうだな、最初は何でも自分で体験して、一人前になれるように勉強しないと。
 
理不尽な上司ではあったが、筋がとても通っているな、と僕は納得した。
しかし、実は理不尽であったのだ。
 
新たに新入社員が入ってきて配属された時のことである。
 
「こちらが新しく配属された太田君だ」
「太田君には、○○の開発をやってもらう」
「そこで、高橋さんとペアになって仕事をしてもらおう。実験や作業は高橋さんに頼んで進めてくれ」
「はい」
 
えっ、それはどういうこと?
上司の言っている事とやっていることが意味不明、理解できない。
 
「僕にもペアの人がつくんですか?」
「あいにく人がいなくてなあ、悪いが引き続き一人でやってくれ」
 
なんと理不尽な!
僕が何か悪いことでもやったのだろうか?
 
こうなったら、とことん一人でやってやろうじゃないか。
逆に僕は開き直って、仕事に対する見返してやる!という情熱をメラメラと燃やした。
 
やってやろうじゃないか! 
 
自分の手を動かして目で確かめながら実験をし、得られたデータを自分で分析した。
そして分からない点を、また自分の手で実験をする、この事を繰り返した。
 
「もっと考えろよ」
と言われ続けたが、考えてばかりいると僕は仕事が進まない。
 
データだけで考える頭でっかちにならず、自分の手を動かして何が起きているのか観察する「くせ」がついた。
 
上司のように理不尽にはなりたくなかった。
データも頭でっかちな、理不尽なデータにはしたくなかった。
そしてついに、試作の第一号を作るに至ったのであった。
 
 
追伸
 
僕が異動となった後ではあるが、この時の僕の開発した内容をもとに製品化にまで至っていたのである。
 
しかし、まだまだ上司の理不尽は続いた。次回に書こうと思う。
 

 

経営学者の読み方 あなたの会社が理不尽な理由

経営学者の読み方 あなたの会社が理不尽な理由

 

 

 
最後まで読んでくださりありがとうございました。